🐕【ケンシロウ日誌vol.16 】節分の夜と拾い食い犬
- Emi | Kenshiro Shiba Labo

- 3 日前
- 読了時間: 3分
むにゃむにゃ
サクッ
クッチャクチャ
ケンシロウは、おやつもご飯も欠かさない。
いろんな音をさせながら、欲望のまま。
時に食べ物を強奪する。
んぐっ
ハムハム
ハグッ
けれど、今までこんな音をさせて食べていただろうか?
気にしていなかったのだけど、
もしや老犬になったから?
いや、なんでも年のせいにするのはよくない。
小さな頃からかもしれない。
ごっくん。
大きなモノも、ザクザク二噛みで
丸のみ。
「えー?!けんくん、もっと噛んで食べようよ」
私の焦った声かけが後から追随する。
が、もう遅い。
大きなブツは、ケンシロウの喉元を通っている。
爪楊枝をくわえて
“シーハー”と言いそうな勢いで食べ続ける。
その食いっぷりに、
いつも私の静止は間に合わない。

「福は内」
「鬼は外」
今年もケンシロウのお楽しみ行事がやってきた。
2月3日。
日本全国で邪険にされる鬼たちの
ちっちゃい味方。
ケンシロウ、今年も見参である。
パパが帰宅して、豆をまく。
「福は内!」
コロコロと転がる豆。
タタタッとすばやく追いかけ、
ケンシロウがむしゃむしゃ食べる。
そして、食べ終わるのを待つこと、しばし。
また「福は内!」と豆を投げる。
鬼に当たるよりも先に
豆をパクリ、と横どり。
こうして繰り広げられる
我が家の豆まきイベント。
福を招きたいのか、
ケンシロウが豆を追いかけるイベントなのか。
なにがなにやらわからない。
「行きますか」
そして、フィールドは外へ。
抜け目なく玄関先の豆を見つけ出す。
そして散歩開始。
静かな住宅街。
宝探しのように、
ひとさまの家の撒いた豆を見つけては食べ歩く。
ママ公認、夜の拾い食い散歩。
その姿に、思わず
前世が鳩だったんじゃなかろうか?
と疑いたくなる。
これは、いつのまにか
ケンシロウが自分で決めた
節分の日のルーティン。
緑内障と白内障で目が悪いはずなのに
都合よく豆の存在はわかるらしい。
近所のコンビニの周辺には
よく食べ物が道路に捨てられている。
目ざとく食べようとすること数知れず。
その都度、怒られる。
ママの横ぴったりに
綱を短くもたれ、
よそ見をしようものなら引っ張られる。
身動きの取れない囚人のように
歩かされる犬。
それでも
ケンシロウの拾い食い癖は治らない。
もしや……
この悪癖の根幹には
この「節分ルーティン」があるのでは?
嫌な事実に気がついてしまったかもしれない。
ケンシロウの飽くなき食への欲望か。
節分ルーティンが悪いのか。
卵が先か、鶏が先かのような
永遠の問題。
怒られても、喉もと過ぎればなんのその。
むしゃむしゃ
ハムハム
街灯がポツポツ灯る夜の道。
拾い食いを続けるケンシロウ。
節分の夜は、
こうして今年も更けていく。
🐾 今日のケンシロウ
朝
ママが豆を買ってきた。
なにか起きる気がする。
昼
鬼の面を発見。
もしや今日は……?
夜
オレの出番きた!
🐾ケンシロウのひとこと
豆は、早い者勝ち。



