🐾【ケンシロウ日誌 vol.13】ごはんが、なかった日
- Emi | Kenshirou Siba Labo

- 2 日前
- 読了時間: 3分
パパ証言①
——あれは、信じられんくらい怒っとたわ。
あんなに怒ったケンシロウ、初めて見た。
それは、ある日の朝のこと。
――ここからは、ケンシロウ目線でお伝えします――
オレは機嫌よく目が覚めた。
催促しなくても、
2階からパパが降りてくる足音がする。
よし、今日はついてる!
「ケンシロウ、散歩行くか」
よっしゃ!
オレはガッツポーズしたい気分だった。
なにしろ、今はオレの体内時計で6時くらい。
こんなスムーズに朝の散歩に行けるなんて。
いつもより1時間も早い。
パパが玄関で待っている。
よし、パパ待ってろ。
準備運動したら、すぐ行くぞ。
伸びをして、一緒に外へ出ると、少しの霧雨。
カッパを着ることもなく、
車で屋根のある散歩コースに行くこともない。
普通に歩ける。
よし、いいじゃん。
気分は最高。
やっぱり、今日のオレ、ついてる!
こうして、オレはご機嫌に散歩を終えて、帰宅した。
ママが待っていて、玄関で足を拭く。
「早く!もう、いいって!」
ママを急かして振り切ると、急いでおうちの中へ。
玄関から、オレのごはん置き場までは一直線。
「急げ、ごはんが待ってるぞ!」
ママが何か言ってるけど、知らん。
ごはん、ごはん。
――ごはんが、なかった。
オレはすぐさまUターンして、玄関へ引き返した。
散歩紐をまだ片付けていたママのところへ向かう。
話が違う!
パパと散歩する時は、
オレが出かけている間に、ママがごはんを作って、
指定の位置に置く。
これが、ルールだよね?!
何しよん。
ないんだけど!!
――ケンシロウ目線、終わり――

ケンシロウは、目と顔、そして漂う雰囲気で伝えてくる。
ワンとも言わない、その無言がイタイ。
もう謝るしかない。
ごめん。
すぐ作る。
その間も、ママが見える位置で、
憮然とした顔のまま座っている。
吠えることなく、ただじーっと、こちらを見ている。
やがて、ごはんの煮える匂いがしてきた。
ケンシロウは近くに来て、ママを吠え立てる。
「早くして!」
——吠える。
「ぐずぐずすんな」
——また吠える。
「さっさと器に入れろ!」
——最後に、強めのダメ押し吠え。
何を言っているか、何がしたいのか。
こんなにはっきり伝わったことはない。
「ち、ちょっと待って……」
そう言うのが精一杯で、
急いで氷水で冷やす。
そして、ようやく目の前に現れたごはん。
お座りもしない。
「食べるよ」の合図である鼻チュンもしない。
ママをちろっと横目で見て、
無言で食べ始めた。
パパ証言②
目が覚めてすぐ散歩に行けて、
雨にも降られず、そりゃご機嫌よ。
気分は、最高。
赤信号に止まらず、
行く先々、全部青信号で走れた感じ。
その最終ゴールで、
ごはんが用意されてない。
これは、ケンシロウ的に大きな裏切り。
そりゃ、怒るわ。
自分が決めたルールに、
とても厳しいケンシロウだった。
🐾今日のケンシロウの一日
朝:青信号しかない朝だと思っていた
昼:この家のルールについて考え直す
夜:ごはんは、あった(重要)




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