【ケンシロウ日誌Vol.11】 階段を制する者、家を制す
- Emi | Kenshirou Siba Labo

- 1月23日
- 読了時間: 3分
──段差を領地に変えた男、それがケンシロウ。
ケンシロウは、階段を降りるのが得意である。
今までの犬たちは、階段は“登れても、降りられない”のが当たり前だった。
でもケンシロウは違う。
頭から真っ逆さまに落ちてくる勢いで、ダダダダッと駆け降りる。
怖くないの? と不思議になるくらい、ためらいがない。
そう。
階段はケンシロウにとって“ただの段差”ではない。
——そこは、領地であり、遊び場であり、特等席。
その原点は、おそらく私にある。
子犬の頃、毎日抱っこで階段を上り下りしていた。
なのに、腕の中から少し身を乗り出し、いつも真下をのぞき込んでいたあの目。
あれはきっと、
「いつか自分の足で制覇する」と決めていたのだろう。

そして今ーー
ケンシロウは誰よりも速く、誰よりも軽やかに階段を駆け降りる。
こうして、ケンシロウは家を制覇した。
階段の段差に体が追いつくと、自然と自分で使うようになったケンシロウ。
その階段歴は10年。
生み出した“階段技”も数知れない。
・高いところから見下ろして圧をかける
→家の構造上、ちょうど台所のママを見下ろせる。
なぜか威圧感がすごい。
・階段の少し広い部分で寝そべる
→夏は本当に気持ちよさそう。木の上でお昼寝している気分らしい。
・階段になりきる
→横に寝ると、階段の幅にぴったりフィット。これはもう擬態。
・おやつ“食べてません”リセット技
→階段を上って駆け降りてきたら、はいリセット。
もらったおやつは記憶から消える(ケンシロウ・ルール)。
犬にとって階段とは、人間が想像しない使い道がある“秘密の空間”。
威圧、リラックス、遊び、実用性——
縄張り以上の機能が、あの小さな段差に詰まっている。
今日も、家に響くダダダッの音。
それは元気の証であり、
——家を支配する者の足音でもある。
🐾ケンシロウの今日の一日
朝:リセット、リセット。はい、またおやつをもらおう。
昼:俺は昔、階段だったのかもしれない。
夜:台所にいるママと目があう絶好の場所。
おやつをくれるまで、ここでママを監視する。
🐕 犬が階段を好きな理由
犬にとって階段は、ただの「上り下りする場所」ではありません。
実は、人間には見えにくい“使い道”がいくつもあります。
まずひとつは、高さ。
少し高い位置から周囲を見渡せる階段は、犬にとって安心できる見張り台になります。
家族の動きが一目で分かり、縄張りを把握しやすい場所なのです。
次に、段差のフィット感。
階段の奥行きや角度は、犬の体にちょうどよく、伏せたり寝そべったりするのに最適。
床よりも体温がこもりにくく、季節によっては快適な休憩場所になります。
さらに、音と気配。
階段は、人が通ると必ず音が鳴る場所。
犬はその音で家族の行動を先読みし、先回りして待ち伏せ……もとい、出迎えることができます。
そしてもうひとつ。
犬は「人の行動を観察して覚える」動物です。
子犬の頃から階段を使う家族を見て育つと、
そこはいつしか生活の一部であり、使いこなすべき場所になります。
つまり階段は、
見張り台であり、ベッドであり、情報センターであり、遊び場。
犬が階段を好きになるのは、とても自然なことなのです。




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