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🐕【ケンシロウ日誌Vol.17】柴犬は抱っこされない(と思っていた)

  • 執筆者の写真: Emi  | Kenshiro Shiba Labo
    Emi | Kenshiro Shiba Labo
  • 22 時間前
  • 読了時間: 4分

更新日:5 時間前



ガルル...

飼い主のおじさんに

牙をむく、柴犬。

静かに見守る、私とケンシロウ。



それは、月一の検診のために

動物病院へ連れて行った日のこと。



受付に顔を出した後は、

落ち着きなく、病院付近をぐるぐると歩き回る。


ケンシロウの順番はまだ来ない。


いい加減、うろうろするのにも疲れた。

ケンシロウを抱っこして、強引に駐車場まで連れて帰ることにする。


このままだと、

どこまで遠ざかるかわからない。




駐車場には、先客がいた。

茶柴のワンちゃんだ。


飼い主のおじさんが、車止めのブロックに腰を下ろしている。

ケンシロウと同じくらいの大きさだ。

この茶柴君はオスなんだろう。


「おはようございます」

挨拶を交わし、お互いの犬を紹介しあう。


そして、

おもむろに、

おじさんが言った。



「いやぁ、柴犬も抱っこできるんやなぁ!」



目線は、じっと

抱っこされたまま、大人しいケンシロウにある。



——柴犬と抱っこ



新たな発見だったらしい。



そこから、怒涛のごとく、喋り出すおじさん。



「いや、羨ましい。抱っこできると便利やな。わしもやってみようかなぁ」



ヨイセッ!


掛け声とともに、そばにいた愛犬を持ち上げようとする。


ほんのちょっぴり、足が宙に浮く。



「なにすんじゃ、ワレ!!!」


一瞬で空気が変わる。


低く、鋭い唸り声。

耳が伏せられ、歯がむき出しになる。



——完全拒否。



抱っこどころの話ではない。


柴犬が抱っこを拒否する様子と落ち着いて抱っこされる犬の対比イラスト
抱っこには、歴史がある。


そう、抱っこされる柴犬は

滅多にお目にかからない。


うちのケンシロウは、小さい頃に通った犬の学校でも

抱っこに関しては、他の追随を許さぬNo.1だった。



ケンシロウの抱っこされ歴は、12年。


0歳

自分の足で歩かず、抱き抱えられて散歩もどきをする。

たぶん、本人は小さすぎて覚えていない。



1歳

エコバックの中に入り、顔だけだして移動。



2歳

大きくなり、バックIN移動ができなくなる。



人間の赤ちゃんを抱くように抱っこしてみる。

とても嫌がる。

腰部分が曲がるせいか?


重いので、

米俵を担ぐように肩に乗せて運ぶことを思いつく。

猛烈に却下される。



偶然、

パパがケンシロウを小脇にヒョイと、抱えて歩く姿をみる。

抵抗なく、荷物のように運ばれるケンシロウ。



お腹部分を手で支えているだけなので、ケンシロウは足はぶらぶらさせている。


お互い、なんの不満もない様子。

1人と1匹の後ろ姿が、妙におもしろい。



そこで考えた💡

パパのような運び方はできない。

しかし、ヒントは得た。



片腕を、ケンシロウの胸あたりに持っていく。


すると、こころえた感じで、

ぴょんと、前足を腕に乗せてきた。


おお、いいぞ!と、

瞬時に、もう片腕をお腹の下にくぐらせる。

ぐいっと、地面と平行に体を持ち上げてみた。


どっこいしょ!


ケンシロウが重いので、安定第一。

左腰にケンシロウを乗せる。


こうして、お互い合意の上の“抱っこスタイル”が完成した。



足をぶらぶらさせて、お気楽な雰囲気満載。


私の腕が痺れるまで、

どこまでも

抱っこ移動が可能になったのである。




ケンシロウは、毎日、必ず抱っこされて運ばれている。



うちの家と実家との往復1、2分なのだが、

毎日続けると、

もうこれは

抱っこされる側もする側もプロと言える。



ケンシロウの抱っこ歴。

それは犬と飼い主の創意工夫の歴史でもあるのだ。




「あれ?抱き方が悪いんじゃろうか」

と、諦めずに何度もチャレンジする、おじさん。



「いい加減にしとけや、ワレ!!!」

その都度、愛犬に断固拒否される。



結局、この日。

茶柴くんの足が、地面10センチ以上浮き上がることはなかった。





そういった一連のやりとりの最中も

あいわらず抱っこされたままのケンシロウ、13キロ。


ちょっと  手が痺れてくるのを感じながら

思った。


茶柴くん達を

ただ静かに見ている、ケンシロウ。


——動じない。

堂々たる抱っこ姿。



フッ。



おいそれと真似できない

我々には

柴犬抱っこの歴史があるのだ。



敵は、ケンシロウの重さのみ。


手さえ痺れなければ、何時間でも抱っこはできる。



愛犬の抱っこに失敗したおじさんから

ちょっと憧れの目で見られた、ケンシロウなのでした。





抱っこは、力じゃない。

交渉なのである。





🐾今日のケンシロウ


朝:…どこかへ連れ出される、オレ。

昼:騙された!病院!!!

夕:なにか大きなことを成し遂げた気がする。

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