季節の養生|口の中にも小宇宙
- Emi | Kenshiro Shiba Labo

- 7 時間前
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人間生きてきたら、
歯も痛くなるし、虫歯にもなる。
それは、2000年前も現代も同じ。
昔の人は、“虫歯菌”の存在を知らない。
それでも、
なにか虫のようなものが歯に悪さをする、
と考えていたらしい。
「虫歯」という言葉は、
案外、そこからきたのかもしれない。

そして、“加齢”という言葉。
コレにも「歯」が入っている。
中医学には
「歯は、骨のあまり」
という考え方がある。
年をとると
体を支えるエネルギーが少しずつ弱くなる。
体は、まず生きるために必要なところから力を使う。
歯は、体の先端にある。
だから、年齢の影響も受けやすいのかもしれない。
加齢の影響は
歯や歯ぐきにも現れる。
歯ぐきが痩せる。
歯が浮いたように感じる。
歯がグラグラする。
年をとることと、
歯の変化は
昔から切り離せないものだったのだろう。
そう言えば
最近、虫歯になってない。
歯医者さんを変えてから、
指導を受けて、
それはもう
丁寧に磨いている。
それでも、
時々、思い出したように歯茎が腫れる。
赤くぷっくり。
針で刺すと、膿がでそうな時もある。
「歯医者に行こうかな」
そう思っているうちに、
何事もないように
自然と落ち着いてきたりする。
けれど、
治ったと思っていいのかは
よくわからない。
歯の根っこに、
時限爆弾でも抱えているような
気がしていた。
もちろん、
腫れや膿がある時は
歯医者さんで診てもらうことが大切だ。
ただ、
中医学の視点から見ると、
歯だけを見て終わりにはしない。
中医学では、
上の歯は胃、
下の歯は大腸の経絡と
関係があると考える。
歯や歯ぐきの状態から、
体全体の調子を眺める。
食べすぎていないか。
胃は疲れていないか。
きちんと眠れているか。
体に熱がこもっていないか。
あるいは、
冷えていないか。
歯ぐきが腫れた時、
悪いのは歯だけなのだろうか。
口の中に並ぶ、
白い歯。
一本、一本が、
体のどこかと
静かにつながっている。
中医学には、
「天人合一」という考え方がある。
自然と人間は、
互いに影響し合う。
そして人間の体もまた、
一つの小さな宇宙である。
それでいうなら、
歯の一本、一本も
小さな世界なのかもしれない。
口を開けた時。
そこにも、
小宇宙が見えた気がした。



