パルクールの物語を書いた理由と、あそびフェスの舞台裏
- Emi
- 2024年12月31日
- 読了時間: 4分
更新日:2月19日
時空を超えた物語の舞台裏
確か、時空を超えるのは二回目です。
以前、NHKのファミリー劇の台本を書いた時も歴史モノだったので、ちょっと時空を超えてみました。今回の物語も前回同様、イメージの源は「ドラえもんの映画」です。
「ねぇドラえもん~」と泣きつくのび太が、机の引き出しからタイムマシーンに乗り、時空を旅するー。
この物語の楓は、第二次世界大戦後のフランスに旅立ちます。
なぜパルクールの創始者に注目したのか?
私はアスリートではありません。
だからこそ、パルクールやアーバンスポーツの魅力をどう伝えればいいのか悩みました。
そこで思いついたのが、あまり知られていないパルクールの創始者と、その思いを物語にすることでした。
だったら、学校の図書館などにある「偉人伝」のような、誰にでもわかりやすい物語を書いて見よう。
そう思ったのが、この物語の始まりです。
父親のレイモンド・ベルの効率的な動きと自分の求める自由な動きへの模索、そこへ仲間や時代背景が複雑に絡んでいきます・・・たぶん(笑)
物語なので、史実とは違うところもありますが、何かを生み出すエネルギーのような力強さを感じて頂ければ嬉しいです。
「あそびフェス」と物語の関係
導入として、2024年10月に実施した「あそびフェス」のことも物語として、事実と虚構を交えて書いてあります。「物語」だということは、わかりやすく地名が架空の物になっている点から察してください。
この地名をぼかす手法は、浄瑠璃の時代物の書き方を参考にしました。
実際の歴史上の出来事を題材とした浄瑠璃の時代物は、起こった時代や名前、例えば「織田春長」だとかいうように、わかりやすくずらしています。
その上で観客に「あぁ、あのことね」と悟ってもらうのです。
では、どの部分が実で虚なのか。
あそびフェスが目指している未来、いろいろ悩んだことや試行錯誤したことは全て事実です。
登場人物の設定は虚です。
あそびフェスに参加してくれた方もそうでない方も、これを読んで応援してくださる方が増えればいいなぁ、と思っています。
物語を書く大変さと新たな発見
作詞家の阿久悠さんが
「作詞と小説は同じ文を書くにしても別ものだ」と言っていたと思います。
比べるのも烏滸がましいけれど、確かに物語を書くということは別物でした。
実は、基本的の設定を時空を越えるか、夢オチにするか、一度悩みました。
結果的に、エピソードゼロとして父親レイモンド・ベルの話が書きたいので、夢オチは選びませんでした。
それに、物語を書く前はスピンオフや番外編でストリートワークアウトやスラックラインの話、実際のパルクールチームの話なども書けたらいいなぁ、と思っていました。アイデアだけは豊富です。でもまさか、こんなに大変だったとは!
四苦八苦した記憶が薄れてきた頃、懲りずにぼちぼち書いていけたらいいな、と思います。
普段の文章と物語を書くこと。
同じ文章を書く作業なのに、全く別のスポーツのようでした。お芝居の台本を書くのともまた違います。
事前の念密な準備が大切というか、回路が違いますね。
何事もやってみないとわからないことがいっぱいです。
みなさまへ
今回、物語というものを初めて書きました。辻褄の合わない部分があっても多めに見て、優しい気持ちで読んで頂けたらと思います。
そのくせ結構、長編です。毎週火曜日に更新していきます。
最後まで書き終えているので、その点だけはご安心ください。
どうしても気になる点があれば、コメントください(笑)
備考
1. パルクールの創始者: ダビッド・ベル
パルクールはフランス発祥のスポーツであり、その創始者は ダビッド・ベル(David Belle) です。ダビッド・ベルは1973年にフランスで生まれ、軍人だった父から「効率的に動く技術」を教わったことがパルクールの原点となりました。元々は「移動術」や「障害物を乗り越える術」として発展し、1990年代にフランスの若者たちの間で広まりました。パルクールは 「無駄なく、速く、美しく移動する」 ことを重視し、体一つで障害物を乗り越えるアクロバティックな動きが特徴です。
彼の哲学は「どんな状況でも効率よく安全に移動すること」であり、スポーツを超えた 生き方のスタイル として世界中に影響を与えました。現在では、映画やCMでもパルクールの動きが頻繁に取り上げられ、その注目度は高まるばかりです。
2.「あそびフェス」
2024年10月アーバンスポーツをテーマに、パルクール、スラックライン、ストリートワークアウトの体験会とパフォーマンスショーを実施しました。子どもから大人まで多くの方が参加。自然の中で体を動かし、自由に遊ぶ喜びを共有する場となり、参加者の笑顔が溢れるイベントとなりました。
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