愛犬が変わった!薬膳で始めるシニアケアと私の学びの記録
- Emi

- 2024年12月5日
- 読了時間: 5分
更新日:5 日前
🐾 私と薬膳の出会い
2019年から始めた薬膳や東洋医学の勉強は、まるで雨水がゆっくりと大地に染み込むように、私の中にゆっくりと浸透している。
そして、実際に薬膳生活をしているのは私ではなく、うちの愛犬だったりする。

🐕薬膳で愛犬が変わった
愛犬が9歳になった頃、どこか元気がない様子に気づいた。
病気というわけではないけれど、表情や目に張りがなく、木々が枯れていくような老化の兆しを感じた。
このままじゃ、ダメだ!と、私は思い切って、それまで与えていたドッグフードを見直し、手作りの食事に切り替えた。栄養素を調べ、過不足がないように注意を払いながらの毎日だ。
手作りごはんへの切り替えとその効果
この選択が正解だったのかはわからないが、ぽっちゃり気味だった体重もベストに近づき、目の輝きが戻り、生き生きとした表情に。体調が悪かったわけではなかったけれど、胃腸の調子が改善されたのだろう。結果的に、緑内障、白内障と目の病気にはなったが、今では元気いっぱい。やっぱり食生活って大事だなと改めて気づかされる。
※犬への薬膳は、あくまで“食材の性質”を活かす補助的な考え方です。病気がある場合や、体質に合わないと感じたら、かかりつけの獣医師にご相談ください。
🧠 中医学が教えてくれた「肝」の話
肝と「目」「気」「血」のつながり
ちょうど、今月の授業の「肝」は、目に関係が深いので、うちの犬の現状にも大いに関係する臓器。
一見肝臓と目は関係なさそうだけど、中医学では肝が弱ると「視力の衰え」「目の濁り」「涙の質の低下」などが現れやすくなると言われています。 犬の場合も、シニア期に入るとこの肝の衰えが目に出やすいため、肝を労わる食材や生活習慣が大切なんです。
※中医学では「肝は目に開竅する(かんはもくにかいきょうする)」とされ、肝の血が十分に巡っていると、目の働きが良くなると考えられています。逆に、肝の気や血が不足すると、目のかすみ・乾き・緑内障などの目の不調につながると言われています。
気滞・湿熱・血虚とは?
中医学では、肝臓の不調を「気」「血」「陰」「陽」のバランスの崩れとして捉える。例えば、湿気が肝臓に溜まると、それが熱に変わって「湿熱」となり、体内で過剰な熱を生む。また、ストレスが原因で「気滞」(気の流れが滞ること)が起きたり、「血虚」(血が不足している状態)となったりすることもある。
うちの犬は、雨の日が続くと胃腸の調子を崩したり、体を痒がるので、「湿熱」が溜まってきているんだなぁ、と湿熱ケアの食材を追加したりしている。
例えば、ゴーヤ、きゅうり、ハトムギ(少量)、白菜などは“余分な熱と湿”を取り除く作用があり、夏場や梅雨時の湿熱対策におすすめです。
💡 注意:犬には「冷やしすぎないこと」が重要なので、「少量+加熱」で与えること
肝の不調の原因は一つではなく、人間だけでなく、犬の場合も食生活や体質、生活習慣によってさまざまだ。こうした中医学の考え方は、まさにオーダーメードの健康法だと思う。一人ひとりに合わせて、その時の体調や環境に最適な改善策を探る。その柔軟性にいつも感心させられる。
💡 犬の肝の不調が疑われるサイン(中医学的観点)
目やにが多い・目がにごる
イライラして落ち着きがない
爪がもろくなる、足をかばうように歩く
食欲はあるが吐く(肝気犯胃) など、「肝の疏泄機能(気の流れを調える力)」が乱れると、行動や外見にも変化が出ることがあります。

食生活で肝を元気に
人間の場合、どんな不調にも基本となるのは「寝るべき時間にしっかり睡眠をとる」「油ものや甘いものを控える」という生活習慣の改善だ。そして、肝を元気にするために良い食材を積極的に摂ることも大切。中医学では、肝に良い食材として、緑色の野菜や香りのある食材が推奨されている。
🌿 肝をいたわる日々の食事とは?
緑の葉野菜で血のめぐりを改善&香りのある野菜で気を整える
例えば、ほうれん草や小松菜のような葉物野菜は、肝が血を貯蔵し、血の流れをコントロールする役割を助けると言われる。また、ミントやシソ、香菜のような香りのある食材は、肝の気の流れを良くし、ストレスを緩和する効果があるとされている。
🐶犬にも安心な与え方のヒント
犬の場合も、小松菜、ピーマンなどは食べられるので、私はこまめに与えるようにしている。とはいえ、本当に与えるのは少量なので、わざわざ買うのではなく、私たちが食べるときに犬用に取り分けて使っている。
例えば、私たちが食べる「蒸し鶏と小松菜のお浸し」の一部を取り分けて、犬用には味付け前のものを使うなど、シンプルだけど、肝にもやさしい定番メニューです。ちなみに、紫蘇やミントなども、少量を風味つけ程度なら犬にも与えても大丈夫。
☀️ 薬膳は生活に染み込んでいく
私の薬膳の勉強は、じわじわと自分の中に染み込んでいる。
学びを積み重ねる中で、愛犬の健康管理ができたことや、身近な漢方薬を理解できるようになったことが、今の私の糧になっている。毎月の授業を受けるたびに、もう少し自分の生活にも役立てていきたいと思うのだが、なかなかすぐには行動できない。
それでも、こうして日々を振り返るたびに思う。
「やっぱり、薬膳ってすごいな」
少しずつでも生活に取り入れていきたいと思う今日この頃だ。
まずは、今日のごはんに小松菜やシソを少し加えてみませんか?
愛犬の「おいしいね」が、明日の元気につながります。



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