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中華ドラマでよく見る“あの赤い実”の正体|糖葫芦と山楂子の話

  • 執筆者の写真: Emi  | Kenshirou Siba Labo
    Emi | Kenshirou Siba Labo
  • 17 時間前
  • 読了時間: 3分


中国の時代劇に、赤い実が光るとき




中国の時代劇を観ていると、

ときどき、真っ赤に光る串菓子が、画面のなかにさりげなく登場する。


キラキラと飴をまとった赤い実。

どう見ても、フルーツ飴だ。


「赤い実……何だろう?」


ずっと気になっていた。

でも、それはただの背景だった。


名前のない、冬の風景のひとつ。





「質の良いサンザ飴を取り寄せたよ」

ところが、また別のドラマで、

つわりで苦しむ奥さんへ、旦那さんが赤くキラッと光る実を取り寄せるシーンがあり、

そこで初めて名前を知ったのだ。


この赤い実。

きっと、同じものだ。


その瞬間、記憶の中の赤がつながった。


それが、サンザシ飴


糖葫芦(タンフールー)は、中国の冬の定番おやつ。

山楂子(さんざし)という生薬の果実を飴で包んだものです。


その中国語名が、糖葫芦(タンフールー)だった。



よく見かけるのは、ドラマの中で、

真っ赤な実が三つ、四つ、串に刺さり、

藁の束にずらりと並んだ露店に立てられている風景。


冬の風景。


雪が舞っていたり、

ピーンと凍るような空気に埋没しない、派手な赤い集団。


そう。


あの赤は、

ただ甘いだけの飴ではなかった。


中国の冬の露店に並ぶ赤い糖葫芦(タンフールー)のイラスト。串に刺さった山楂子が飴で光る風景。
凍る空気のなかで、赤だけが甘く光る。冬の露店に並ぶ、糖葫芦(タンフールー)


「えっ? サンザ飴って、あの山楂子?」



あの、生薬の 山楂子(さんざし)。


中医学や薬膳でよく出てくる、バラ科の果実


うちにもあります。


乾燥して、種を抜かれて、ぺたんこになった赤い実。

胃が重いときに、お茶に少し加えるあれ。


まさか、

あの飴の中身と同じだとは思わなかった。


確かに、酸っぱい


私は、いつもお茶に1枚しか入れたことがない。


サンザ飴の山楂子は、生の果実なんだろうか。

干したものと、どっちが酸っぱいのか。


食べたことがないから、わからないけれど。


飴をまとって、

やっと「おやつ」になる実なのだろう。




🌿 私の山楂茶



紅花・桑の葉 各小さじ1

山楂子(乾燥)1枚


食べ過ぎた日の、静かな立て直し。


※紅花は巡りを促す生薬のため、妊娠中の方は控えてください。




🌿 小さな解説|山楂飴




味と食感



姫リンゴに似ているけれど、もっと酸味が強く、わずかに渋みがある。


山楂子単独だと少しモソッとした独特の食感。

でも、周りのパリパリした飴(糖衣)と一緒に食べることで、

甘酸っぱさとカリッとした食感がクセになる。


中国の冬の風物詩。


北京などの寒い地域では、氷点下の屋外で売られているらしく、

冷えて飴がカチカチになった状態を頬張るのが醍醐味だという。





🌿 小さな解説|山楂子



山楂は、中医学では「消食薬」。


特に、肉や脂っこい食事で滞ったを助ける。


  • 胃もたれ

  • 膨満感

  • 食べ過ぎ



そんなときに登場する。


有名な漢方薬 保和丸(ほうわがん) にも配合され、

“食べ過ぎたときの定番”とも言える存在。


また、血の巡りを助ける作用もあり、

瘀血タイプの月経痛などに使われることもある。


(※妊娠中は体質や時期によって注意が必要)





🌿 登場したドラマメモ



私が覚えているのは、この2つ。


  • 惜花芷~星が照らす道~(第9話)

  • 花小厨 ~しあわせの料理帖~





ドラマの中では、

それは特別な薬ではなく、

冬の露店に並ぶ、ただのおやつだ。


薬膳は、どこか遠い理論ではなく、

甘酸っぱい生活の知恵として、

今日もどこかで、静かに息づいているのだと思う。



“今日もどこかで”が、ドラマとつながる。

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