
「 秋虎」に負けない!夏の疲れと残暑を整える中医学的セルフケア
- Emi

- 9月16日
- 読了時間: 6分
🐯秋虎(しゅうこ)って何?季節の変わり目に“虎”が暴れる
残暑・乾燥・寒暖差――夏の疲れに追い打ちをかける
残暑がきびしいですね。
この残暑、中医学では「秋虎」と表現します。
夏の疲れが抜けきらない体を、“猛暑の虎”が見逃さずに襲ってくる。まさに秋の不意打ち、体調へのカウンターアタック——そんなイメージから生まれた表現だそうです。
まるで猛獣が身にしのびよるように、じわじわと体が弱っていく。
これが“秋虎”の本気モード!
🏠我が家が「秋虎」にやられた話
暦の上では、もう秋。でも、トンボが飛んでいたとしても、まだまだ暑い日が続きます。
夏の疲れで免疫も下がった体には、結構キツイ…。
こむら返り、入院、免疫ダウン…我が家の実例
正直、私も胃の調子がビミョーです。夫に至っては、職場で大汗をかきすぎて回復が追いつかず、こむら返りを頻発。そして、糖尿病を発病させてしまい緊急入院、退院後にはコロナ感染……。
秋虎にやられました。養生、間に合わなかった…。
というわけで、反省もかねて、今回は夏の話です。

日本の夏は長すぎる?養生が追いつかない現実
思い返せば、日本はGW明けから10月まで、実に半年近く暑さが続く国なのです。しかも、年々スコールや熱帯夜が増え、気候の「熱帯化」傾向が深刻。
この「夏の猛暑」を味方にできるのは、干し野菜作りくらいかと思っていたけど、そうじゃない!
体をデトックスして元気にするチャンスでもある——。
背中を太陽に当てるだけで体が変わる?簡単な陽気ケア
夏の“デトックス&補元気”の裏技は、実はすごく簡単。
それは意外にも、「背中を太陽に当てる」たったそれだけのことだったのです。
背中には陽気の通り道である膀胱経や督脈が流れていて、ここを温めるだけで、陽が補われ、冷えや湿気の滞りが改善されます。
結果、夏のうちに体の巡りを整える「冬への仕込み」になるんですよ。
これだけで「冷え性」や「花粉症」「喘息」といった、なかなか改善されない不調の改善につながります。
お悩みのある人、夏の太陽には叶わないけれど、まだ間に合うかも?
真夏の太陽には負けるけど、やらないよりはきっと、マシ。
誰でもできる!背中温めケアのやり方
🌞実践ポイントはこう:
三伏の真っ盛り(夏のピーク、40日間)に実施
直射日光を避けて、服やタオル越しでOK
午前中に15〜30分、軽く汗ばむ程度
「……えっと、水着とか砂浜じゃなきゃダメ?」と思うかもしれませんが、
そこまではしません。
過度な日焼けや熱中症に気をつけて、程よく実践しましょう。
夏のうちに「仕込み」をしておけば、冬だけじゃない、秋の風にもブレない体がつくれます。

汗かきすぎが逆効果に?中医学的な“潤い”の守り方
みじかなデトックスといえば、半身浴やサウナ。
じゃあサウナよろしく、体全体をあっためて、汗をどーんと出せばいいのか?
いえいえ、そうはいかないのが中医学的マジック。
単に体に熱が入ればいいわけではなく、あくまでも「太陽光」が大事。
汗と体液/睡眠と気血の関係
そして、汗。
汗をかきすぎると「体液=血の元」まで枯渇してしまう可能性があります。
うちの旦那さんの場合は、この汗のかきすぎが糖尿病の発病きっかけのようです。
主治医の先生も、「連日の大汗がひとつの要因だったかもしれませんね」と。
※もちろん、発病には他の生活習慣や体質的な要因もあると思いますが、「汗による消耗」が引き金になったのは確かでした。
本当に、水をガブ飲みするだけで終わらせず、潤いを戻す食材+睡眠+胃腸ケアのトリプル援護が必要です。
でも、自分の状態を判断できるのが「睡眠」です。
モヤモヤ・ソワソワ眠れないなんてことありませんか?
睡眠の質と胃腸は密接な関係があります。寝れば良いというわけじゃない。
ちゃんと肝の時間(23〜3時)に熟睡できてるのが、良い睡眠のポイントです。
良い睡眠ができていないと、日中失った気血が体内でうまく作られません。
胃腸を整える食養生と、やめるだけで変わるNG習慣
しかし、夏の誘惑には、胃腸に負担のかかるものが多すぎる…
アイスや冷たい飲み物
辛いカレーやビール&唐揚げ
刺身などの生もの(消化がキツイ!)
意外と胃にダメージを与える、牛乳・濃い味・甘いもの
🌟やめるだけで体が変わる!NG習慣リスト
これが良い、あれが良い…と悩んだときは、まずは「やったらダメなことをやめる」が一番手っ取り早い。
夜更かしをしない
甘いもの、脂っこいものを摂り過ぎない
冷たいもの、生もの、カフェイン、アルコールを摂り過ぎない。
ストレスを溜めない。
胃腸も体も軽くなります。
和食は薬!体にしみる“おじや”と味噌汁
具体的に何を食べるのがいいのか。「お粥」や「梅干しのおじや」、「柔らかく煮た野菜と味噌汁」など、和食おばんざいで胃を守るのが最強!
私は朝一番で白湯を飲み、それから朝食のお味噌汁作りしています。五臓に、じんわり染みわたるあの感じ。朝のお味噌汁が本当に美味しいです。最近、出会ったお気に入りのお味噌のおかげで、出汁を取るのが苦にならなくなりました。
秋虎に備えるスーパーフードとは?うずら卵のすすめ
「秋虎」という言葉、強そうでちょっと笑える。でも笑っていられるうちに、こっちが備えておかないと、虎は静かに忍び寄ってきます。
🥚補中益気に役立つ“うずら卵”
私の対策は、スーパーフードならぬ“動物性の朝鮮人参”、うずら卵をほぼ毎日食べること。うずら卵は中医学でいうと、健脾・補中・養血の作用がある食材。小さな一口に、滋養がぎゅっと詰まっているんです。小さなことだけど、胃腸がぐっと支えられる感じがします。
さて、あなたはこれからの「秋虎」に向けて、何をします?
体にこもった熱を逃がす、潤す食材たち
🍅 中医学で選ぶ、“体を冷まし、巡らせ、潤す”食材ベスト3
体が重だるい…それは、“湿気”が内側に滞っているサインかもしれません。 表面はうるおっているようでも、実は体の中では巡りが滞り、余分な熱がこもっている——そんな状態です。
そんな時におすすめなのが、「冷やす+潤す」食材たち。
▶ トマト・スイカ・きゅうり(瓜類)は、中医学的な夏の救世主!
• トマト(普通サイズ) 赤い色が血を巡らせ、こもった熱を取りながら潤いも与えてくれます。中医学的には「清熱・生津・解毒」の働きがあり、夏のほてりや食欲不振にぴったり。
• スイカの白い部分(皮と実のあいだ) 実は、漢方的に“最強の清熱食材”。利尿作用に優れ、体の余分な熱と水分をスムーズに排出してくれます。捨ててしまうのは、もったいない!
• きゅうりなどの瓜類(冬瓜・へちま など) 熱を冷ましながら、体の中の「湿」を取り去る働きがあります。むくみ、重だるさ、暑さ疲れにおすすめ。
🫘 潤いと巡りをサポートする、+αの食材たち
豆類やレンコン、はと麦なども、中医学では“健脾・利水・清熱”の三拍子揃った優秀食材。 特に、はと麦は美肌目的でも注目されている穀物で、湿気対策にも◎です。
また、麦茶も忘れずに。 胃腸を労わるやさしい飲み物で、カフェインのある緑茶との使い分けもおすすめです。




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