皇帝・溥儀と「陽委」── 中医学が見つめる“男性の悩み”の話
- Emi | Kenshirou Siba Labo

- 2025年12月13日
- 読了時間: 4分
EDは「年齢のせい」だけではありません。中医学では、腎虚・肝気鬱結・血瘀など、体質ごとに原因が異なると考えます。本記事では、溥儀の陽委の逸話を手がかりに、体質別の原因と改善法をわかりやすく解説します。
ラストエンペラーで知られる清朝最後の皇帝・溥儀。
彼が性生活の問題を抱えていたことは、本人の回想録や研究でもたびたび触れられている。
「陽委(ようい)」──
現代で言うところのEDに近い症状を抱えていた、という説もある。
もちろん当時の医学記録は限られているが、30年、治療を受けていたという話も伝わっている。
EDと聞くと
“精力剤を飲む”
そんなイメージが浮かぶかもしれない。
けれど、そこは“不老不死”を追い求めた中国の皇帝。
溥儀が安易な強壮剤に頼ったはずがない。
当時の皇帝たちが用いていた強壮薬──
鹿茸(ろくじょう/鹿の角)、海馬(タツノオトシゴ)、紫河車(人の胎盤)などの動物性生薬。
そのような薬膳・漢方療法を、溥儀も試していた可能性が高い。
おそらく彼には
「腎の生命エネルギーの不足(腎虚)」
そして
ストレスによる“気のめぐり”の乱れ
この二つが重なっていたのだろう。

EDの原因は、一つじゃない。
体質が違えば、対処法もまったく違う
EDは「年齢だけの問題」ではない。
体質や生活習慣、ストレス、病気、薬の影響──
原因は人によって驚くほど異なる。
まずは、自分の体質を知ること。
これは、中医学で最初に行う大切なプロセス。
中医学でよく語られる『体質タイプ』
よくある6つのパターン。
腎虚…生命エネルギー不足、加齢・慢性疲労型
肝気鬱結…ストレス・イライラ・自律神経の乱れ
血瘀(けつお)…血流が滞る、術後や慢性炎症の影響
寒滞肝脈…冷えが原因で血の巡りが悪い
脾虚…胃腸虚弱、栄養が作れず“血”が不足
痰湿(たんしつ)…肥満気味、体内の“ヘドロ”がめぐりを阻害
さらに、意外なようで深い関係があるのが 加齢臭。
加齢臭は「腎のバッテリーが減ってきたサイン」と中医学では考える。
腎虚が進めば、EDにもつながりやすい。
何もせず放置すれば、誰でも腎虚に向かっていくのだ。
根本改善は、“生活の中”にある
EDと深く関わる臓器は、
生命エネルギーの源である「腎」
そして
血流や気の巡りを司る「肝」。
ここから導き出される、一番シンプルで効果的な改善法は──
「夜11時(肝の時間)に静かに寝ること」
中医学では、肝が働く時間帯に体を休めておくことで、
“血のめぐり”と“気のめぐり”が整うとされている。
寝落ちゲーム、深夜スマホはもちろん厳禁。
生活を乱していれば、20代でも普通にEDになる。
※中医学の考え方であり、西洋医学とは異なります。
それでも「すぐに何とかしたい人」へ
残念ながら、
体質を無視して即効で治るなんて、そんなうまい話はこの世に存在しない。
精力剤や強壮剤が怖いのは
“効きすぎる”のではなく、
体質に合わない場合に逆効果になること。
ED治療薬が世に出た当初、
心臓発作などの事故報告があり、
(※因果関係ははっきりしない)
以来「医師の指導なく服用すると危険」と広く知られるようになった。
たとえば、血圧の薬を飲みながら
こっそり精力剤を飲む──
これは本当に危ない。
糖尿病、うつ病、高血圧、パーキンソン病、アレルギー薬に至るまで、
EDを引き起こしやすい薬は多数ある。
その状態で強壮剤を投入すれば、
体の内部では“ブレーキとアクセルを同時に踏む”ような混乱が起こるのだ。
最悪、新たな病気のきっかけにもなる。
中医学的セルフケア:睡眠・運動・食の整え方
3か月でいい。
地味だが一番効く改善法がコレ。
睡眠を整える
軽く体を動かす(散歩・ストレッチで充分)
暴飲暴食をやめる
禁煙する
遠回りに見えて、実はこれが一番の近道。
食材は「黒」と「粘り」を味方にする
中医学では、黒色の食材は「腎」を補う。
黒豆
黒胡麻
山芋(長芋)
松の実(※食材と生薬の中間で、とてもパワーがある)
これらは手軽で続けやすく、副作用の心配も少ない。
最後に──
医者に行きにくいあなたへ**
“対面で相談するのが恥ずかしい”
その気持ちは、よくわかる。
でも、ネットで手軽に買える強壮剤は、本当に危ない。
そんなあなたに、中医学の古い言葉を。
「千の薬より、一夜の眠り」
2000年前、中国の医師が皇帝に向けて書いた言葉。
後宮を抱え、毎日が命のやりとりだった皇帝たちの医療の現場から生まれた知恵。
信じるか、信じないかは、あなた次第。
でも──
まずは静かな眠りから始めてみませんか?




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