大雪・冬至の養生|腎を養い、春の自分を仕込む冬の過ごし方
- Emi | Kenshirou Siba Labo

- 13 時間前
- 読了時間: 5分
――腎を養い、春の自分を仕込む季節
日々、犬の老化が気になります。
黒かった毛色は白くなり、顔は少しシワっぽくなり、目も弱くなる。
そのうち、腰が曲がり、耳も遠くなる……。
そう、犬も人も、老いのかたちはほとんど変わらない。
この「老化」という現象は、
中医学では五臓のひとつ――「腎」と深く関係しています。
腎をチャージし続けることは、
言い換えれば、アンチエイジングを続けているのと同じこと。
そんな腎ともっとも縁の深い季節が、冬です。

❄️ 冬は「腎」の季節
中医学では、冬は「腎」の季節とされます。
自然界がいちばん静かになる時期。
木々は葉を落とし、
動物たちは巣にこもり、
大地そのものが「次の春のための充電モード」に入ります。
私たちの体も、まったく同じ。
腎とは、単なる腎臓ではなく、
生命のエネルギー(腎精)を貯める“貯金箱”のような存在。
ここをしっかり満たしておくと、
春に疲れにくい
気力が続く
髪・骨・耳・記憶が衰えにくい
という“長期ボーナス”がついてきます。
🔥 冬は「頑張る季節」じゃない
冬の養生のキーワードは、とてもシンプル。
いかにパワーチャージするか。
いかに省エネで過ごすか。
「最近、尿漏れが…」
「耳が聞こえにくい」
「物忘れが増えた」
「骨が弱くなってきた」
一見バラバラな老化サイン。
実はこれ、すべて 「腎のSOS」 だったりします。
汗をかきすぎる運動、サウナ、激辛料理。
これらは一時的にスッキリしても、
実は腎精を燃やしている行為でもあります。
しかも冬に汗をかきすぎると、
毛穴が開いて
そこから寒邪が入り
さらに気(エネルギー)まで漏れる
という、見えないバリアの破損まで起こります。
🖤 なぜ冬は「黒い食材」なの?
冬の薬膳の合言葉は、黒。
黒豆、黒胡麻、ひじき、昆布、きくらげ。
これらはすべて、腎にまっすぐ入る色と性質を持っています。
腎は「水」と「闇」のエネルギーとつながる臓腑。
だからこそ、
黒くて、深くて、ミネラルの多い食材がよく効くのです。
ただし、
ほてり・寝汗・更年期などがある「乾燥タイプ」の人は、
きゅうりや白きくらげ、梨などのうるおい食材を少し足すと、
陰陽のバランスがぐっと整います。
🧣 冬の最重要ポイントは「三首」
冬の冷えは、足先ではなく――
首・手首・足首から入ります。
この「三首」は、
経絡(エネルギーの通り道)の交差点。
ここを冷やすと、腎まで直撃。
マフラー、レッグウォーマー、足首ソックス。
おしゃれと養生が両立できる、冬の最強アイテムです。
🌱 冬至は「一陽来福」
冬至は、一年でいちばん陰が深くなる日。
でも同時に、ここを底に、陽が少しずつ戻りはじめる日でもあります。
「一陽来福」――
ひとすじの光が、また巡りはじめる瞬間。
この時期におすすめなのが、
腎を直接“叩き起こす”食材ではなく、
腎を養える体をつくる、冬の鍋ベースになる食材たち。
豆苗
山芋
きのこ
レンコン
葛粉
昆布だし
かぶ
小松菜
これらは、腎を補うというよりも、
腎を消耗させずに支える「脾胃(消化の力)」を守る食材。
腎の栄養は、胃腸が受け取れなければ意味がありません。
まず脾胃をあたため、めぐりを整え、
そこへ昆布や山芋の“腎のエッセンス”をやさしく届ける。
それが、冬の薬膳のいちばん賢い順番です。
🌑 腎を「直接」補う食材というもの
先ほど、書いた「黒い食材」
中医学的に見る、
腎を直接補う食材をについて、深掘りします。
黒豆
黒胡麻
山芋
くるみ
羊肉
鹿肉
エビ
昆布(特に出汁)
いかにも「黒くて、力がありそう」な顔ぶれです。
これらはすべて、
腎精そのものに栄養を入れる補腎食材。
けれど――
ここが、冬の養生で一番の落とし穴。
腎に効く食材ほど、
エネルギーが濃く、重たい。
元気な胃腸があれば、
これらは「滋養」になります。
でも、
冷えている
食欲がない
疲れている
そんな状態で食べると、
腎を補うどころか、胃腸を壊してしまう。
腎の栄養は、
胃腸という“鍋”で消化されて、
はじめて体に届くのです。
だから冬の薬膳は、
いきなり黒豆をかじることではなく、
まず、あたたかくて消化のいい鍋をつくること。
その鍋の中に、
昆布や山芋のような“腎のエッセンス”を
そっと溶かすくらいが、ちょうどいい。
冬の養生は、
力で押すものではなく、
静かに満たしていくものだから。
🪮 古代中国の秘術「梳髪(そはつ)」
秘術といっても、何か特別なことではありません。
ただ、髪をとかすだけ。
……ちょっと怪しい響きですが(笑)
中医学では、頭は
「諸陽の会」――全身のエネルギーが集まる聖地。
そこに櫛を入れ、
経絡の流れを整えるのが「梳髪」です。
期待できる変化は――
🧠 朝:頭がスッと冴える
😴 夜:考えごとが静まり、眠りが深くなる
😊 顔色が明るくなり、むくみが抜けやすい
頭皮と顔は一枚の皮。
頭をゆるめると、
心も、表情も、すこし軽くなります。
❄️ 冬は、静かに若返る季節
冬は「動かない」季節ではなく、
「仕込む」季節。
あたたかくて、
消化にやさしくて、
ちゃんと眠れて、
ちょっと怠けていい。
それが、春に芽吹くための最高の準備です。
あせらず、凍らせず。
この冬を、体の奥からぬくめていきましょう。
春の自分が、きっと感謝してくれますから。 🌱
※この時期、私がいちばん勧めたいのが「梳髪」です。
ただ髪をとかすだけなのに、腎と眠りが変わる。
その理由を、別の記事で詳しく書いています。




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