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柴犬研究室
柴犬ケンシロウと暮らしの研究室。
愛犬の健康と食養生。
そして、日常の小さな出来事を記録しています。
シリーズ
🐕ケンシロウ日誌
柴犬ケンシロウとの日々を記録する観察エッセイ。
散歩、食事、季節の変化。
研究助手ケンシロウと暮らす、小さな発見の記録です。
🦴 犬と暮らす薬膳
犬の体調や体質を考えながら食を整えるシリーズ。
柴犬ケンシロウの実体験をもとに、犬の薬膳と健康を紹介します。
🏺 犬ごはん考古学
もし昔の犬が食べていたら──。
縄文から江戸まで、歴史と食文化をもとに犬のごはんを再現する研究記録。
🥬 犬の食材図鑑
犬が食べられる食材を、中医学と栄養の視点から解説。
柴犬ケンシロウ研究所による、犬の食材データベース。


観察日誌|心配2割、おやつ8割
「いたぁ!!!」
冷蔵庫の扉に額をぶつけて、
うずくまるママ。
吠える。
ぐるぐる回る。
鼻を差し込む。
患部をツンツン。
心配してくれているのかと思った。
でも、どうやら
おやつの心配もしていたらしい。


観察日誌|小鼻の謎
1か月ほど前から、
ケンシロウの小鼻になにかがついている。
乾燥でもなさそう。
傷でもなさそう。
病気だったらどうしよう。
病院で先生に診てもらうと、
謎は、あっさり解決した。


観察日誌|阿吽
ガラッ。
障子を開けて、
足元でお座り。
伏せをして、
少しにじり寄る。
微調整完了。
言葉はいらない。
今日も、いつもの2、3分が始まる。


観察日誌|起きてください
午前3時30分。
ガラッ、と障子を開けて
ケンシロウがやってきた。
いつもと違う首の振り方。
左耳の違和感。
こういう時、頼るのはママ一択。
我が家の家庭内緊急連絡網は、
どうやらずいぶんシンプルらしい。


観察日誌|ケンシロウ訴訟される
ジージがかゆい。
パパもかゆい。
ついにはママまで。
家族の視線は、
4か月シャンプーを休んでいるケンシロウへ。
本人は今日も、
空気を読まずにぼりぼり掻いている。
果たして被告は、クロか、シロか。


観察日誌|友達は、苦手な犬まで同じ
初めて会ったのに、すぐ友達になった。
ケンシロウと、小さなトイプードル。
なぜ気が合うのかは、わからない。
けれど、どうやら二匹にはもう一つ、共通点があった。
苦手な犬まで、同じらしい。


観察日誌|ケンシロウの咀嚼問題
お肉は、ほぼ2噛み。
うずらの卵は、40噛み。
その差、20倍。
噛めないわけではない。
どうやら、肉を噛む気がないだけらしい。
柴犬ケンシロウの咀嚼問題。
観察は、まだ続く。


観察日誌|ケンシロウ流目覚まし
毎朝5時15分。
ケンシロウは、
吠えもせず、起こしもせず、
ただ静かに体をくっつけてくる。
知らせているのは、
散歩へ行く時間ではない。
ママが起きなければならない時間である。


観察日誌|秋田犬センサー、今日も良好
近所にやってきた、生後4か月の秋田犬。
人懐っこくて、ふわふわで、まだ赤ちゃん。
ところがケンシロウは、静かに拒否していた。
どうやら彼の中には、秋田犬だけを嗅ぎ分ける
“秋田犬センサー”が存在しているらしい。


ケンシロウ日誌Vol.24|怖い日の処方箋
雷が鳴る夜。
ケンシロウは、
ママの布団へやってきた。
体を寄せ、
ブラッシングを要求し、
嵐が過ぎるまでそばを離れない。
怖い日の処方箋は、
ママのそばだった。


観察日誌|最後の一口は誰のもの?
最後の一口は、
食べるものではない。
勝ち取るものである。


ケンシロウ日誌Vol.23|荒ぶる柴犬
動物病院で出会った、
荒ぶる茶柴。
ドッグトレーナー5人が
お手上げだったという。
その日、
飼い主は少しだけ
ケンシロウを見る目が変わった。


観察日誌|ケンシロウの処方箋
ピカピカ。
ゴロゴロ。
雨ザーザー。
そんな夜。
ケンシロウは、
ママの布団へ逃げ込んだ。
どうやら、
怖い日の処方箋は、
ママのそばらしい。


観察日誌|ケンシロウとルール改正案
ケンシロウと家族の間には、
いろいろなルールがある。
ママが決めたルール。
ケンシロウが強引に認めさせたルール。
そして最近、
頭皮マッサージにも
ルール改正案が提出された。


ケンシロウ日誌Vol.22|ケンシロウと犬の学校①
「まだ、躾は間に合うはずだ。」
そう思って通い始めた、
犬の学校。
けれど、
そこには自由すぎる犬社会が待っていた。


観察日誌|ケンシロウが舐めるもの
ケンシロウが舐めるもの。
ごはんの器。
自分の足。
パパの足。
そして、
なぜかパパの脇の下。
どうやら、
私にはわからない
秘密の匂いがあるらしい。


観察日誌|何事もない顔
家の中には
いろんな音がある。
そして最後に残るのは、
何事もない顔をした
一匹の犬である。


ケンシロウ日誌Vol.21|二番手の男
夜中の1時。
突然、玄関を叩く音が響いた。
勇ましく吠えるケンシロウ。
けれど、
我が家の番犬は、
絶妙な距離感を保っていた。


観察日誌|脂肪配分に納得できない者たちの記録
食べても太らない犬と、
空気だけでも太りそうな犬。
欲しいところには付かず、
いらないところには付く。
どうやら、
脂肪配分の悩みは犬界にも存在するらしい。


観察日誌|怪我犬による、おやつ特例法案
怪我をしたケンシロウから、
ママへ正式通達があった。
「怪我犬につき、
朝のおやつ制度を復活させる」
どうやら、
家庭内制度改革が始まったらしい。


ケンシロウ日誌Vol.20|緊急警報、朝4時の柴犬
夜明け前、
ケンシロウの雄叫びが響き渡る。
緊急か。
偽物か。


観察日誌|ケンシロウと、雨の日のアイツ
雨はきらい。
水たまり、きらい。
でも——


観察日誌|ケンシロウ、どっちもどっち
「けんちゃんか!!」
その一言までに、
少し時間がかかった。


ケンシロウ日誌Vol.19|ケンシロウは早弁をした
朝にまとめて2食分食べたなら、
もうご飯はいらないだろう。
ママは、判断をくだす。


観察日誌|ケンシロウとイワシ缶
愛用していた魚缶が、
廃盤になった。
焦った。
困った。


観察日誌|柴犬、旅にでる
なぜか、
旅に出ている。
今、
うちの犬は、
イケイケなのかもしれない。


🐕🦺【ケンシロウ日誌Vol.18】犬にも別腹はある?柴犬ケンシロウの誕生日ケーキ事件
ケンシロウ日誌 Vol.18|ケンシロウはケーキは別腹 犬にも“別腹”があるらしい。 今年もケンシロウの誕生日がやってきた。 12歳! 15センチのスフレチーズケーキをつくる。 原材料は、卵、クリームチーズ、葛粉、さつま芋のみ。 市販の犬用ケーキは、 添加物が多くて少し怖い。 それも、手作りを始めた理由のひとつだ。 ケーキは別腹。そう思っているのは、人だけではないらしい。 --- ケーキを食べさせるので、 朝から入念に、 ケンシロウに気づかれないように ちょっとずつ、 さりげなく おやつとご飯をへずってきた。 特に気づいていないのか、 文句は言ってこない。 夜の散歩を終えた頃に、パパが帰宅。 早速、誕生日会を始める。 ケーキを入れた皿を手に持ち、 バースデーソングを歌う。 「そんなのいいから!」 とでも言いたげに、 ワオーン と、遠吠えをはじめた。 救急車にも、 パトカーのサイレンにも 遠吠えしないケンシロウが、だ。 ケーキの皿を鼻で突っついている。 あぁこれは、間違いなく 「早くくれ」だと思う。 でもサクッと無視して、


🐕【ケンシロウ日誌Vol.17】柴犬は抱っこされない(と思っていた)
「なんすんじゃ、ワレ!!」
一瞬で空気が変わる。
柴犬は、抱っこされない。
—―歴史がなければ。
抱っこは、力じゃない。
交渉だ。


観察日誌|ケンシロウと脈
赤ちゃんの脈が見れるなら、
犬だって——。
そう思っただけだった。


観察日誌|ケンシロウ、お腹を下した日の処方箋
お腹を下した朝。
草を食べ、ごはんを拒否し、そしてまた食べる。
犬は、整える。
人は、少し手を貸すだけでいい。


🐕【ケンシロウ日誌vol.16 】節分の夜と拾い食い犬
パパが帰宅して、豆をまく。
「福は内!」
コロコロと転がる豆。
タタタッとすばやく追いかけ、
ケンシロウがむしゃむしゃ食べる。
節分の夜。
落ちた豆を追いかけて、ケンシロウの散歩は続く。


観察日誌|ケンシロウと右の耳
犬にも、触っていい場所と、そうでない場所がある。
右耳だけ怒るケンシロウ。
その境界線は、こちらには見えない。


観察日誌|ケンシロウと甘ったれた顔
tasteia研究所 観察日誌 2026年4月1日 雨☔️ ある日突然、 初めて会ったおじさんから 「これは、甘ったれじゃな」 と言われたことがある。 全く別の日に、 別の場所で またもや知らない人から 「これは、甘えたじゃ」 と言われたこともある。 私じゃない。 ケンシロウのことだ。 我々は、 ただ散歩をしていただけだ。 ——のはずだ。 Tasteia研究所には、研究犬がいる。今日も窓辺で、なにかを観察しているらしい。 確かに。 ケンシロウは、甘ったれだ。 甘ったれたまま 我が家の一員となり、 甘ったれたまま 老犬になった。 けれど、どこをどう見れば すれ違いざまに 初対面で うちの犬が“ 甘ったれ ”だと、わかるのか。 ずっと謎だった。 中医学では、 顔、体系などの外見を診て、 その人の体質にある程度の検討をつける。 ケンシロウも 見る人が見れば 一目瞭然な、甘ったれ 体質 な顔をして 歩いていたのかもしれない。 そう思う、今日この頃である。 今日の格言🐾 甘ったれは、 にじみ出る。


観察日誌|ケンシロウと涙
Tasteia研究所 観察日誌 2026.3.29 🌞 高齢になると、 悲しくもないのに 涙が出る。 犬も同じ。 ある日を境に、 ケンシロウの目が 涙 で濡れるようになった。 拭いても、 拭いても、 こぼれ落ちる涙。 目頭付近が、 ふやけて、ただれてきた。 さて、どうしよう。 Tasteia研究所には、研究犬がいる。今日も窓辺で、なにかを観察しているらしい。 薏苡仁(ハトムギ) を ご飯に追加してみた。 冷やすので、 毎日少しずつ。 効果が現れはじめたのは、 1ヶ月くらいしてから。 涙の量が、少し減った。 涙が出ない時間もある。 そして、 今はもう、涙は出ていない。 --- 目のただれケアで塗っていた、 インドのアーユルベーダの軟膏が効いたのか。 ハトムギが、決め手となったのか。 はっきりと、 これが効きました!とは言えない。 でも、とりあえず ミッションクリア。 今日の格言🐾 ケンシロウ、 涙をひとつ 置いてきた。


🐕【ケンシロウ日誌 vol.15】ケンシロウと走る日
「ケンシロウの頭を上下にゆらせ!」 これは、最近私が提唱したケンシロウの散歩時の合言葉である。 認知症 。 それは、犬も例外ではない。 着々と年を重ね、より自由気ままになっていくケンシロウ。 目指すは、“ピンピンころり”。 これは、ケンシロウの認知症対策のひとつなのだ。 認知症は、ゆっくりと進行する。 人間の場合、生活習慣や食生活の歪みが、脳を じわじわと 追い込んでいく。 けれど、認知症“予備軍”ならば、まだ改善の余地がある。 そう、認知症は予防できるのである。 認知症は、まず「場所」がわからなくなり、次に「時間」がわからなくなる。 そして、最後に「人」がわからなくなるらしい。 実家で飼っていた柴犬の モモコ は、晩年、朝方や夜中に吠えるようになった。 時間の観念が、少しずつ崩れていったのだ。 そのうち自分の犬小屋を壊そうとし、 やがて私たちのこともわからなくなり、脱走を繰り返した。 その当時は、どう対応すればよいのかわからず、ただ困惑するばかりだった。 私たちの知っているモモコが、 バラバラ になっていく感覚。 今思えば、モモコは認知症だった


観察日誌|ケンシロウと節分の豆
tasteia研究所 観察日誌 2026.3.20 くもり☁️ 節分。 それは 怒涛の勢いで 豆を食べつくすイベント。 だれが? もちろん ケンシロウが、である。 あれから、1ヶ月半。 ケンシロウは、今日も元気だ。 一部では、 犬に豆類はアレルギー反応が出やすいので注意 とされている。 しかし—— ケンシロウは元気だ。 人さまの家に撒かれた豆も食べ、 毎日、少しずつ 自家製の黒豆の豆乳を飲んでいる。 それでも、 豆由来の不調はないように思う。 もしかすると—— 日本犬である柴犬には、 豆類を消化する適応が どこかに残っているのかもしれない。 縄文、弥生の頃から続く食文化。 その記憶が、 身体のどこかに残っているのだとしたら。 ケンシロウ、 やるじゃん。 と、飼い主は思った。 Tasteia研究所には、研究犬がいる。今日も窓辺で、なにかを観察しているらしい。 🐾今日のケンシロウ 豆は、まだ落ちていると思っている。


観察日誌|ケンシロウとインドの軟膏
Tasteia研究所 観察日誌 2026.3.16 ☀️ 子供の頃を思い出すと、 なんでもオロナインを塗っていた気がする。 今はそれと同じくらい、 いや、それ以上に。 なんでも インドの軟膏の出番だ。 膿皮症の肉球に、 ひと塗り。 涙が止まらない目の 目頭に。 ちょっと虫刺され。 耳がカサカサ。 外耳炎。 お耳カキカキ。 痒い時。 ひと塗り。 「お耳に塗って」 とばかりに、 ケンシロウも黙って座る。 舐めても安心。 しかも即効性あり。 ほんと、 大助かりな逸品。 ママも使う。 パパも使う。 ケンシロウも使う。 そして。 瘡蓋が痒くて掻きむしる、 ケンシロウの親友 ラッピーちゃんにも プレゼント。 Tasteia研究所には、研究犬がいる。今日も窓辺で、なにかを観察しているらしい。


観察日誌|ケンシロウとトマト
Tasteia研究所 観察日誌 2026.3.15 ☀️ なんとなく、 ケンシロウは トマト が苦手らしい。 ご飯に入れると食べる。 でも、 なんとなくお腹の調子が 少し悪いような気がする。 本人はなにも言えないので、 飼い主の勘でしかない。 でも菜の花は好きらしい。 多分、 ブロッコリー感覚? Tasteia研究所には、研究犬がいる。今日も窓辺で、なにかを観察しているらしい。 🍅トマト(番茄)(西紅柿) ナス科ナス属 涼性/甘 肝・脾・胃 ちょっと身体を涼しくさせる野菜。


🐕【ケンシロウ日誌】ケンシロウと、江戸の犬
江戸の街は、犬の糞まみれだった。
——そんな一文から始まる、歴史と散歩の話。
江戸の犬は放し飼い。
糞は再利用されなかった、唯一の例外。
そして今日も、私はアスファルトに土をかける。


🐕【ケンシロウ日誌 Vol.14】空気をよむ日、よまない日
そっと空気をよんで、寄り添ってくれる日がある。
でも、
あえて空気をよまない日を
作っている気もする。
子供たちに囲まれ、
無言で“無の極地”に入る柴犬。


🐾【ケンシロウ日誌 vol.13】ごはんが、なかった日
ごはんが、なかった。
それだけで、犬はここまで怒れるらしい。
吠えずに、無言で、でも確実に伝えてくる——
柴犬ケンシロウの「静かな抗議」。


【ケンシロウ日誌Vol.12】 ケンシロウのお取り替えサイン
ケンシロウのシャンプーは、2ヶ月に1回。
でも、その“いい匂い”は、3、4日で消える。
匂いの変化とともに始まる、犬と暮らす家の「お取り替えサイン」の話。


【ケンシロウ日誌Vol.11】 階段を制する者、家を制す
──段差を領地に変えた男、それがケンシロウ。 ケンシロウは、階段を降りるのが得意である。 今までの犬たちは、階段は “登れても、降りられない” のが当たり前だった。 でもケンシロウは違う。 頭から真っ逆さまに落ちてくる勢いで、 ダダダダ ッと駆け降りる。 怖くないの? と不思議になるくらい、ためらいがない。 そう。 階段はケンシロウにとって“ただの段差”ではない。 ——そこは、領地であり、遊び場であり、特等席。 その原点は、おそらく私にある。 子犬の頃、毎日抱っこで階段を上り下りしていた。 なのに、腕の中から少し身を乗り出し、いつも真下をのぞき込んでいたあの目。 あれはきっと、 「いつか自分の足で制覇する」 と決めていたのだろう。 悪そう?いえ、これは「制圧完了」の顔です。 そして今ーー ケンシロウは誰よりも速く、誰よりも軽やかに階段を駆け降りる。 こうして、ケンシロウは家を制覇した。 階段の段差に体が追いつくと、自然と自分で使うようになったケンシロウ。 その階段歴は10年。 生み出した “階段技” も数知れない。 ・高いところから見下ろして


【ケンシロウ日誌 Vol.10】ケンシロウ、静かなる煽り屋
── 犬には吠えずに威圧する技がある。 “煽り運転の事故” 、よくニュースで見かけますよね? でも、ニュースにはならないけれど、 もっと身近で、もっと静かに、確実に起きている“煽り運転”があるんです。 ケンシロウの 昼の散歩 コースは、家を出て左に曲がるか、それとも右か。 まずは大きな分岐点を決めるところから始まる。 そこから派生するコースは全5種類。 どこを歩くかは、その日のケンシロウの気分次第。 ただ、今までは9割の確率で左へ曲がっていた。 吠えない。立ち止まらない。ただ、毎日、そこを通る。 ある日のこと。 たまたまレア確率で右へ進んだケンシロウ。 そこで、とあるお家の玄関に 柴犬を発見 。 水色のトタン屋根で囲われた簡易ハウス。 中には大きなピンクの洗面器。 寒くないように毛布が敷き詰められていて、手作り感満載。 そこに、ポスンと入っている柴犬が1匹。 多分、若いオス。 “……これは、また犬版アウトレイジか?” と身構えたけれど、お互いじっと見つめ合うだけで平和そのもの。 「初めましてのワンちゃんだねぇ。」 なんてケンシロウに話しつつ、私は


🐕🦺【ケンシロウ日誌Vol.9】ケンシロウと都合のいい耳
——聞こえないふりにも、ひそやかな理由がある。 「ケンくん、もう帰るよー」 朝、実家にケンシロウを連れて行った。 彼は今、2階で母におやつをねだっている。 ケンシロウは 階段 を降りるのが得意だ。 小さい頃、抱っこされたまま身を乗り出して段差を研究していたせいか、 今では重力と一緒に ダダダダッ と駆け降りてくる。 ──のはずが、今日は音がしない。 「ケンシロウ、帰るよ!!」 待てど暮らせど、“ダダダダッ”が聞こえない。 はよ降りてこい、ケンシロウ。 “聞こえないふり”—-今日もケンシロウの知恵が光る ママは絶対。 ごはん、散歩、おやつ。 ケンシロウの生活のほぼ全てがママで成り立っている。 家の中では、ほぼ小さなストーカー。 そんなケンシロウが、最近身につけた技がある。 それが “都合のいい耳” 。 「けんくん! 来なさい!!」 ママの言葉は絶対。 でも 聞こえなければ 仕方ないじゃん。 「けんくん!!」 これは反抗ではない。 ただ──聞こえないだけ。 得意のスルーでも、無視でもない。 これは、れっきとした “聞こえないふり” 。 思い出す。


🐕【ケンシロウ日誌 Vol.8】ケンシロウと“ひゃーひゃーゲーム”
——犬には、その人にしか見せない“顔”がある。 見ていないようで、よーく人を観察している。 この人には甘えていい、この人には無理はしない。 お散歩コース も同じ。 パパとしか行かないコースもあり、パパとしか遊べない遊びもある。 そして── パパにしか見せない顔 がある。 それは、時に危険がつきもので…… 特別な時間は、いつも全力ジャンプから始まる ケンシロウとパパが公園の芝生で繰り広げる遊び、 “ひゃーひゃーゲーム” 。 それは、お互いの 阿吽の呼吸 で始まるらしい。 おもむろに、パパがケンシロウと 距離をとる 。 「おっ?例のやつ、やるのか?」 ケンシロウは、それだけで今から“何が始まるか”わかっている様子。 ワクワクした様子で、尻尾を振っている。 そして、ゲーム開始を告げる、パパの呼び声が高らかに響く。 「ケンシロウ、こい!」 赤いバンダナを風になびかせて、ケンシロウが一直線に飛び込む。 こうして、“ひゃーひゃーゲーム”は幕を開ける。 実際のところ、2人で向き合って、ひたすら上に ジャンプ をするだけ。 でもそれが結構盛り上がるらしい。 そし


🐾【ケンシロウ日誌 Vol.7】ケンシロウと根性の石
――沈黙の中に、強さは光る。 家に 小石 が落ちていること、ありませんか? 我が家では、よく落ちているんです。 ごくごく小さいものから、ちょっとした大きさのものまで、大小さまざま。 あまり気にしていなかったのですが……。 ある日、近所のワンちゃんが2匹も足を切断していた。 3本足でお散歩する姿をよく見かける。 犬の足を切断する病気って、そんなに“あること”なの? ケンシロウもひと事じゃない。 もしも “予兆” があるなら、早めに見つけてやらなくちゃ。 そんな使命感にかられて、お散歩中のケンシロウを じっと観察 するようになった。 小さいことから、コツコツと。 ほんの小さな変化も見逃さないように。 小さな石と歩いた日。 すると、時々ね、足を擦っている。 ずりっ。 ひょこっ、ひょこっ 。 なんだか歩きにくそうにしている時がある。 でも、本人は気にしていない。 立ち止まることもなく、いつの間にか スタスタ 歩いている。 気になるけど、ひとまず“経過観察”ということにしておく。 ある日、あまりにも痛そうだったので、 「ケン君、大丈夫?」 と声をかけてみた


🐕【ケンシロウ日誌 Vol.6】喧嘩上等!? 柴犬アウトレイジ朝散歩録
——静かに歩く、犬社会のハードボイルド。 おやつの前では、どんな抗争も終戦する? どの柴犬も、こうなのだろうか。 まるで背中に「 喧嘩上等 」と書いてあるかのように、 いく先々で牙をむかれるケンシロウ。 本人はいたって呑気なのですが。 「喧嘩上等、でも心は平和主義。」 朝 の散歩前は、毎日のルーティンから。 うずらのゆで卵で緑内障の薬を食べ、 左右の目にそれぞれ点眼薬を一滴ずつ。 ご褒美のおやつを口に入れたら準備万端。 玄関先で軽く屈伸運動。 「 行くぞ 」 と、言わんばかりに腰を上下に1回。 やる気に満ちあふれた背中が、今日も眩しい。 うちの柴犬ケンシロウ。 今日も、てくてくと軽快に歩く。 車に飛びついて私に怒られ、 草むらに突っ込んで体に草の実をつけ、 それでも足取りは軽い。 ——と思った矢先、 事件発生 。 立て続けに、同じ散歩中の犬2匹に絡まれる。 「 おい、どこのモンじゃ 」 「 バカヤロウ 」 「 コノヤロウ! 」 突如繰り広げられる、犬版アウトレイジの世界。 「もうやめて!私のために喧嘩しないで!」 少女漫画みたいなセリフが頭をよ


🐾 【ケンシロウ日誌 Vol.5】ケンシロウと秘密の交友録
——武士は食わねど、おやつは別腹。 道で会っても、知らん顔。 いつもケンシロウに無視されるのは、近所で一人暮らしをしているおじいちゃん。 大の犬好きで、特にケンシロウのことは大好き。 トレードマークの赤いバンダナで、遠くからケンシロウを見かけると、 自転車に乗って ピューッ と大急ぎで追いかけてくる。 ケンシロウはあちこち小さな小道を曲がるので、見失っても探してくる。 「ケンちゃん!」 どかどかと近づいてくるおじいちゃんに、 ケンシロウは 「……あんた、誰?」 と、得意のスルー技。 大きな声や、あからさまな“ケンちゃん大好き圧”が苦手なのかもしれない。 愛犬のそっけなさに、私は毎回申し訳なさでいっぱいになる。 そんなケンシロウが昼間だけ 外 で暮らしていた頃のこと。 何気なく窓から覗くと、あげた覚えのない おやつ を食べていた。 慌てて駆けつけると、ケンシロウは全部口に押し込んで 証拠隠滅 。 「知らない人からおやつをもらったらイカン!」 思わず声を荒げ、ケンシロウを家の中へ連れ戻した。 それからも何度か見かけた、謎のおやつ。 変なものではなさそ


🐕【ケンシロウ日誌 Vol.4】ぶんぶチャップチャップしようかねぇ
ーお風呂嫌いの柴犬が“撥水加工”を手に入れるまでー 🐕 犬をお風呂に入れる“魔法の呪文”、知っているだろうか。 それは、「ぶんぶチャップチャップしようかねぇ」。 義父の家でその言葉を聞いた時、 正直「えっ?何を言っているんだ、この人」と思った。 ところが、そのへんで ゴロン と寝転んでいた犬が、 ガバッ と立ち上がる。 うれしそうに尻尾を振りながら、 トコトコ 歩いて行った先は—— お風呂場 。 信じられないものを見てしまった。 こんな天国のような展開があるのか⁉︎ その後も、お風呂場からは 「 ぶんぶチャップチャップしようかねぇ 」 という義父の声が何度も聞こえてきた。 “ものは試し”の呪文 帰宅後、早速“ものは試し”でケンシロウにも言ってみた。 「 ケンシロウ、ぶんぶチャップチャップしようかねぇ 」 ——まるっと無視された。 そりゃそうですよね、はい。 泡の向こうに、誇り高き柴犬。 🛁 日本犬、風呂場にて抵抗す ケンシロウは言わずと知れた、 柴犬である。 総じて、日本犬はお風呂嫌い。 もちろん、ケンシロウも例外ではない。 「 お風呂か?
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